2007年11月

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2007年11月27日

最近フト気になっていたことが頭に顕在化してきたのでそれについて。

買い物をしたときに購入者が販売者よりも丁寧にお礼を述べるシーンを見ることありません?
横に並んだレジでお金を払って商品を受け取った人が「ありがとうございます」と言って店を去っていくのを見て、ギョッとすることが増えました。特に若い人かもしれません。これって変ですよね?というか、これは変であるべきなのに、変に見えないことがおかしいと思うのですが、どうでしょうか。

私もどちらかというと過剰に礼を述べるタチなので反省することしきりですが、自戒も込めて白状します。かつて月々の納税に使う用紙をもらって深々とお礼を述べたことがあります。こちらが出向いた税務署のカウンターで、しかも申請したことへの対応なのに。毎月社名と住所と代表社名をいちいち書くのはとっても面倒で、そんなのに限って何度も書き損じたりすることも多く、その作業が無くなっただけで本当に嬉しい!と心の底から喜んでしまったのですが、納税者が専用用紙を手に入れてお礼を述べるとは甚だバカなことであります。ついでに言えば当然のように聞き流す税務署員もどうかと思うけど。

さて話を戻すと、この妙なお礼の原因は二つの理由が思い浮かびます。ひとつに、サービス業の完全マニュアル化、というか形骸化による弊害ではないでしょうか。
ケーキを買うと包んでいる間に持ち歩き時間を聞かれますが、その後にもうひとつ買い足すと、快く包みなおしてくれるけれど、持ち歩き時間をもう一度聞かれます。
支払額にお釣りは無いのに「ちょうどお預かりします」と言われたり。
(おつりを)お確かめください、と言われてレシートを渡されたり。
98円の会計に並んで、手に用意して温まった小銭ピッタリで支払ったりすると、販売員が予定している言い回しが動作に使う時間と合わなくなって、ズレちゃったり。あれってこちらも調子狂うよね・・・苦笑いすることもあります。

もうひとつは販売者の接客レベルの低さでしょうね。やはり、店を去る購入者の背中へは「有難うございました!」の一言で見送るべきで(そこに感謝の念が気持ちのよい情感で表されていれば尚良いけど)お金を払った直後に形式的な挨拶を受けることはあっても、そんな当たり前の挨拶に出会うことも減りました。
そういう店は、概ね購入者の気持ちと販売員の呼吸が合っていないから、気の効く人には居心地が悪く感じてしまうのではないかなと思います。きっと気の効く人が「場持ちの悪さ」というか「居心地の悪さ」を早々に察知してしまうから、会話の「間」を埋めるために、購入者が丁寧にお礼を言うハメになるのではないだろうか。。。

接客業の面白さは、丁丁発止というか今風に言うとライブ感みたいなところではないでしょうか。どんな相手であろうとも、一時の時間を共有し、気持ちよくお帰りいただく。そこに味をしめた客が、つい又足を運んでしまう。嫌な人を相手にする時ほど手練手管が要るし、再来店したら心の中で「してやったり」と。そんな人間くささが出る方が楽しめる職業だと思うけれど・・・。接客業の皆さん、対応は臨機応変に、マニュアル接客は返上しましょうよ!

そうそう、場持ちの悪い時はこちらもあえて無言で退場する図太い神経が身に付きましたが、たまに頭が下がるほど親身に接客してくれる方にも出会います。そういう場合、どうしますか?大抵、そのような販売者は丁寧にお礼を言ってくださるので、こちらも丁寧にお礼を言うとお礼の言い合いとなり、こちらの感謝の気持ちが白けた空気に変わる気がして、どうもスマートさに欠けますよね。
私は最近、退出の際に、なるべくサラリと「お世話になりました」と言うようにしています。これ、どうだろ?感謝の気持ちもこもっていて、言われた方も満更でもない様子で、ちょっと大人っぽい。これって素敵じゃないかな?若い人には言いにくいかなぁ、でも今度からこっちにしようよ!ねぇみなさん!!

2007年11月01日

仕事を楽しむためのコツ。そんなものがあれば誰も苦労しないので、このカテゴリはタイトルを間違えてしまった気がしている。
しかし、嫌なことこそ意欲的に取り組まなければ、もっと嫌なことになってしまうので、「仕事を楽しむ」ということは、身構えて取り組むべきことなのかもしれない。

弊社の仕事は、ユーザーに最も身近な一般企業様からの依頼が殆ど。だから、セオリー通りに進まない。いや、いま私は何の業界にいるのか曖昧な部分もあるけれども。ここでは、広義な広告業界としようかな。いや、製作業界でもいいかな。

製作は作り込んで納品して初めて一般公開となるが、納期って駅伝のゴールと同じ。製作スタッフがそれぞれのパートを精一杯走りながら、最後に公開作業を行ってゴールだ。そこに気持ちよくたどり着くには、近道やラクな道はなくて、結局は根気しかないと思う今日このごろ。

私達の仕事は、スタッフ達が精一杯走れるように、コースを決めたり、道路をならしたり、走る順番を決めたりする。時には、早く寝るように、体にいいものを食べるように、気持ちよく走るための心の持ち方などを話し合うこともある。

しかし、駅伝のチームには、実は、クライアントの担当者も混ざっている。
一緒に同じ方向を見て走るのだ。いや、もしかするとパート走者ではなく、一気通貫の苦労走者かもしれない。

検討に検討を重ねると、当初の問題に戻っていることが多い。
デザインはたくさん案を見れば決まるというものではない。
校正は人間の根気と忍耐からせいぜいが2?3度までである。
製作物は作る目的がブレ始めると、いつまでも納品にならない。
こんなことに気づくほど揉まれるようになってくると、結構一人前。

しかし、無理を言われ、苦労を重ね、怒ったり泣いたりしながら、もしも頑張って乗り越えることができれば、素敵なご褒美が待ってます。それは、男も女も老いも若きも関係なく、一定の温度で、深く解りあえるという“戦友”のような人間関係。
これは何よりも心強く、本当に素敵な財産です。

この味に一度触れることこそが、仕事を楽しみ続けられる一番のコツかもしれないなぁ。